2024 駐村作家
史峻
- 出生地:イギリス
- 居住日:2024/11/15-2024/11/28
作家紹介
国立中正大学台湾文学研究所修士、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学歴史博士、研究分野は日中思想関係、翻訳史、現在はオーストラリア・メルボルン大学アジア研究所翻訳研究学科専任教授。翻訳に東方白、葉石濤、陳耀昌小説作品がある。代表作は『Chinese Asianism: 1894-1945』(ハーバード大学アジア研究センター、2021 年)、2025 年 1 月に商務印書館から中国語翻訳版『中華亞細亞主義:1894₋1945 年』が刊行予定。
居住者計画
レジデンス期間に小野真盛が 1914 年に書いた短編小説「恋の羅福星」を翻訳する。小野真盛(筆名小野西洲)は日本統治期台湾の通訳、翻訳者だが、優れた文学作品も残している。特に草庵の筆名で『語苑』に発表した「恋の羅福星」は、叙述の部分は日本語だが、会話部分を台湾語仮名で表記、全 21 頁の「インター・アジア(Inter-Asia)の叙事」は、インター・アジアな作家小野真盛の唯一無二の作品になっている。作品の翻訳、出版、そしてその解説を通じて、インター・アジアの多言語空間のハブとしての台湾の潜在力を提示したい。