譚剣

作家紹介

譚剣，小説が中国・香港・台湾の三地域で異なるジャンルの賞を受賞し、さらに2019年香港ブックフェアで「SFと推理」をテーマとする作家で入選。人工知能に対して強い関心を持ち続け、十数年前に描いた関連のSF小説『人形軟件(ヒューマノイド・ソフトウェア)』が、第一回華語SF星雲賞最優秀長編小説賞の金賞を受賞。2019年から、編名を「地名」や「動物名」と結びつけたものに統一した『偵探冰室:香港推理小説合集(探偵氷室:香港推理小説集)』シリーズに参加。私立探偵Maxが香港の各地域に深く潜り込んで案件を調査し、少数民族、公営住宅文化、地域の発展と文化保育などの香港の要素に関わる内容となっている。初作品『重慶大廈的非洲雄獅(重慶マンションのアフリカライオン)』がミュージカルになる。新作は推理小説《姓司武的都要死(司武姓は全員死ぬべし)》（八月末に蓋亜文化から出版）。

居住者計画

「蝴蝶與飛蛾(蝶々と蛾)」は台北を背景にした小説で、外国人の生存問題について掘り下げるだけでなく、人工知能のサポート下で行われる友達募集のマッチングは果たして個人の選択なのか、或いは人工知能が決めた選択なのか？また人類の自由恋愛（自由意志ともいえる）はテクノロジー会社の偽の「AI はあなたよりももっとあなたを理解している」という理論或いは「ビッグデータ」の名のもとに消えてしまうのかについても思考している。この物語はテクノロジーがもたらすものは果たして便利さなのか、それとも人間性の歪曲や異化なのかについて考えている。