2023 駐村作家
吳妖妖
- 出生地:高雄
- 居住日:2023/05/26-2023/06/24
作家紹介
クロスカルチャーで、クロスフィールド。社会科学の背景+人類学を信奉+社会疫病学。科学的合理性と人道的ケアの均衡を試みつつ、教育研究アドボカシーも実践している。パブリックライティングは理解を促し、理解は社会全体の幸福の実現に役立つと信じている。小学校しか出ていない年配者でもわかるような文章を書くことを心掛けている。文章テクニックに頼らない、ストレートな語り口を好む。物語をうまく伝えることのできるよう鍛錬を積んでいる。
居住者計画
「感染しちゃった。」2020年以前にこうカミングアウトした場合、それは大抵HIV(AIDS)陽性者であることを意味していました。知られることを恐れ、様々な蔑視や汚名が学校や家庭や職場や伴侶に襲い掛かることを避けるため、陽性になった人々はまるで吸血鬼のごとく人前を避けて生活するようになるのです。新型コロナウイルス感染症が世界を席巻し始めると、強烈なデジャブ現象が起こりました。感染者がまだ少数だったころは、感染者が徐々に増えていくと、その恐怖心から感染者の対策不行き届きを非難し、感染者と一緒に住んでいる人たちさえをも糾弾していましたが、のちに、次第に慣れていきました。汚名やレッテルを張られるという経験が、台湾の人々の集合的経験となったのです。「私たち」は新型コロナウイルス感染症の経験を経て、エイズ感染者がこれまでに受けてきた処遇を理解できるようになったでしょうか?