趙 心馳

作家紹介

桃園の郊外で生まれ育ち、これまでに「同居吧！ＭＣ女孩（ Girl Dorm's Secrets）」や「神之郷」などのドラマのシナリオライターを務める。宜蘭大学を卒業後小說家となり、その後さらに脚本作家に転向。『海豚之悪（イルカの悪）』で2016年優良脚本賞を受賞し、2017年には『縄端的海豚（ロープの端のイルカ）』で第7回「BenQ華文世界映画小説賞」第2位を獲得。同小説では首吊り心中事件を通じて校内に存在するいじめのループの問題を描き、強者が弱者をいじめるストーリーと人物設定で台湾社会の縮図を浮き彫りにするとともに、人間性に迫る意表を突いた結末で第2位という高い評価を獲得した。

居住者計画

チベット学において、三毒とは五官の自然の物事に対する客観的な反応によって生じる3つの感情を指します。今回の滞在制作では3編の短編ストーリーを創作し、愛情・スリル・喜劇といった異なるタイプの物語を通じて人間性と三毒との間に生じる葛藤を描き出す計画です。独立した3つのストーリーでありながら、各ストーリーの登場人物に関連性を持たせ、貪・瞋・痴が人々の人生にどのような影響を与えていくのかを描くとともに、様々なタイプの小説を用いることで、読者にチベット学と生活の関連性をより深く理解してもらえたらと願っています。