2023 駐村作家
班与唐(Ben&Don)
- 出生地:臺灣
- 居住日:2023/02/27-2023/03/28
作家紹介
1993 年生まれ。これまでに鍾肇政文学賞・台積電文学賞・文化部青年創作奨励・国芸会文学創作プロジェクトなどで賞や奨励金を獲得。著書に日本統治時代を描いた小説『食肉の丘』や共著『香りの散策 —— 嘉義製材所から始まる日本統治時代の嘉義の旅』がある。小説を執筆する傍ら趣味で台湾の歴史資料を調査しており、『故事 story studio』や『人文島嶼』および『転訳研初団』などのインターネット上のコラムで発表している。また、個人でFacebookやインスタグラムおよび YouTubeチャンネル「熬夜的便当(Ben & Don)」も運営している。
居住者計画
今回の滞在制作では「在日台湾人歴史小說『龍舌蘭の死』」の創作を計画しており、戦後初期に日本に残って生活していた台湾人留学生に焦点を当て、彼らがかつて言論の自由を有し、活発な討論を行うことのできる環境にあり、それが留学生の刊行物や文芸雑誌に反映されていることを浮き彫りにします。『龍舌蘭の死』はフィクション小説の形で、『龍舌蘭』という芸文雑誌を復刊させたいと思っている女性留学生の視点から、当時の在日台湾人がどのような問題や困難に直面し、様々な荒波にもまれながら、台湾人が将来のためにどんな選択をしたのかを綴っていきます。残るのか?台湾へ戻るのか?それとも希望に輝いて見える新しい中国へ行くか?台湾文学基地という歴史的空間での滞在制作を通じて、1945 年から1950 年代における在日台湾人の歴史的境遇の中から様々なことを学ぶとともに、多くの人と交流することのできる滞在制作期間を利用して、より多くの方に在日台湾人の歩んできた歴史や道のりを知っていただきたいと願っています。